日本の教員不足の深刻化に対処するため、文部科学省は教員として就職した人々の奨学金返済免除を拡大する方針を固めました。これまでの教職大学院修了者に限らず、その他の大学院で実習などを修了した人も対象となります。新年度の採用試験の合格者から適用される予定です。
教員の奨学金免除に関する議論は、去年12月から文部科学省の中央教育審議会の部会で行われ、期待される効果や対象の議論が続けられてきました。具体的な方針案がまとまったことで、文部科学省は一歩前進しました。
この方針では、教員不足に対処するためには、「教職の高度化」と「志願者の拡大」の両面が重要であると認識されています。そのため、免除の対象には、教職大学院を修了した人々を中心に、他の大学院でも学校現場での実習などを修了した人々が含まれることになります。
この拡大は、公立や私立の学校を問わず、採用試験に合格して正規の教員として採用された人々に適用されます。大学院で借りた奨学金の返済が免除されることで、教員としてのキャリアパスに進む人々を支援します。
また、大学を卒業して教員となる人々に対する返済免除についても検討が必要です。大学院修了者への返済免除制度の成果を踏まえ、今後の制度改正に向けた検討が行われる予定です。
文部科学省は、この方針案を19日に開かれる中教審の部会で提示し、正式に決定する予定です。