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奨学金返済支援で若者の地元就職を促進 高知県の新制度

高知県は、2026年度から35歳以下の若者が地元企業に就職した場合、その奨学金返済の負担を軽減する新しい制度を導入します。この取り組みは、人口減少による労働力不足を補うと同時に、地元就職を促進することを目的としています。高知市と南国市も同様の制度を導入する予定で、両市と高知県は19日に連携協定を結びました。

高知県は「こうち奨学金返還支援基金」を設立し、2026年度から支援を開始します。対象となるのは県内72社に正社員として就職する若者で、初年度には40人の支援を見込んでいます。支援内容は、大卒者の場合、年間20万円を上限として、県と企業が半額ずつ返済を肩代わりします。さらに、両市に住む対象者には、それぞれの市が追加で同額を負担します。支援期間は最長6年間で、総額最大180万円の返済支援が受けられます。

2022年に中央労福協が実施した調査によると、奨学金の平均借入額は310万円で、毎月約1.5万円を14年半かけて返済している実態が明らかになっています。奨学金返済は多くの若者にとって大きな経済的負担となっており、これが就職先選びにも影響を及ぼしています。高知県の新制度は、こうした若者の負担を軽減し、地元での就職を後押しするものです。

この奨学金返済支援制度により、若者は地元で安定した職を得やすくなり、企業側も優秀な人材を確保しやすくなります。経済的な負担が軽減されることで、若者はより安心して働くことができ、地域社会全体の活性化が期待されます。

出典元:新入社員の奨学金返済「肩代わり」支援 高知県・高知市・南国市連携|朝日新聞DIGITAL

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