岡山県教育委員会が21日、公立小学校の教師になる人を対象に、奨学金の返還を一部補助する制度を導入することを発表しました。この制度は、教員採用試験に合格してから10年以上勤務することを条件に、日本学生支援機構への奨学金返還を支援します。
岡山県教育委員会によれば、同様の制度は山梨、岐阜、京都の３府県がすでに実施していますが、全国的にはまだ事例が少ないとのことです。
この制度の対象は、岡山県の教員採用試験に合格し、2025年度および2026年度から県内の公立小学校で勤務する教員です。対象者は10年以上勤務することを条件に、「卒業前の２年分」の奨学金の返還分を補助します。たとえば、国公立大学に自宅から通学している学生が第一種奨学金を受けている場合、新卒採用で月4万5000円の24か月分にあたる108万円が補助されます。
対象人数は各年度最大20人であり、10年以内に退職した場合は、それまでに支給した補助金を全額返納しなければなりません。
この制度の応募は21日から受け付けられており、採用試験の出願締め切り日までにエントリーが必要です。岡山県の取り組みは、教育現場での人材確保と奨学金返還の負担軽減に向けた新たな一歩として注目されています。