千葉県と千葉市の教育委員会は、優秀な教員人材の確保を目指して、教員として採用される大学生や短期大学生の奨学金の返済を全額肩代わりする制度を導入することを決定しました。
千葉県と千葉市の教育委員会が共同で行う教員の採用試験では、今年度、志願者が約5000人となり、10年前と比較して2700人以上少なくなっています。この人材不足に対応するため、教員採用に成功した学生の奨学金返済支援策が求められていました。
新たに設けられる制度では、成績優秀者が受けることができる日本学生支援機構の「第1種奨学金」について、教員として採用された学生の奨学金返済を、約300万円を上限に全額肩代わりします。この制度は新年度からスタートし、教育委員会が学生に代わって返済を行います。
対象者は、新年度から2029年度までに県内の小中学校などで教員として採用される予定の大学生と短期大学生です。学生は県と千葉市の教育委員会に申請し、審査を通過する必要があります。また、採用後は11年間の勤務が条件となっています。
教育委員会によれば、この制度は全国初の取り組みであり、優れた教員候補者の育成と採用を促進する一環として期待されています。