経済的な負担が学生の学業継続を困難にする中、奨学金の返済支援とともに、日常生活における支援の重要性が増している。大王製紙が実施する「奨学ナプキン」プロジェクトは、その一例だ。
このプロジェクトでは、経済的な理由から生理用品の入手が困難な学生に対し、1年間にわたり生理用ナプキンを無償提供。2024年度は2,000名の学生が支援を受け、98.6%が「気持ちの変化があった」と回答している。定期的な生理用品の提供が、精神的な安心感や衛生面での向上につながっていることが明らかになった。
一方で、社会全体の生理への理解は依然として不足しており、「どちらともいえない」との回答が最多を占めた。公共施設での生理用品の設置や、生理休暇の導入を求める声も多く、生理に対する支援の拡充が求められている。
このような取り組みは、奨学金の返済支援と同様に、学生が安心して学業に専念できる環境を整える上で不可欠だ。学費や生活費の負担軽減とともに、こうした生活支援策のさらなる広がりが期待される。