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給付型奨学金は親の年収いくらまで?所得基準と確認方法を解説

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給付型奨学金は親の年収いくらまで?所得基準と確認方法を解説

「給付型の奨学金を利用したいけれど、親の年収がネックになりそう」「所得制限にひっかかっていたらどうしよう」──そんな不安から、「うちは無理かも」と最初から給付型奨学金の検討をやめてしまうご家庭も少なくありません。
しかし実際には、日本学生支援機構(JASSO)のように明確な所得基準がある制度もあれば、親の年収に関係なく応募できる給付型奨学金、ひとり親世帯や母子家庭を対象にした制度も存在します。大切なのは、「どの制度なら利用できるのか」「基準に近い場合、どう準備しておくべきか」を正しく理解することです。
本記事では、給付型奨学金の所得制限の考え方、公的・民間それぞれの制度の特徴、審査で重視されるポイント、もし落ちてしまった場合の代替策まで、保護者と高校生・大学生が知っておきたいポイントを整理して解説します。

奨学金の「給付型」と「貸与型」の違い

奨学金には大きく分けて「給付型」と「貸与型」があります。どちらも進学を支えるための制度ですが、 返済の有無や利用の考え方が異なります。「なんとなく給付型の方が良さそう」「貸与型は借金だから不安」と感じている方も多いですが、 まずはそれぞれの仕組みを正しく理解するところから始めましょう。

奨学金は大きく「給付型」と「貸与型」の2種類

奨学金は「返済不要の給付型」と「卒業後に返済が必要な貸与型」の2種類に分かれます。 給付型奨学金は、その名のとおり返す必要がない支援で、家計が厳しい世帯や成績優秀者を対象とした制度が多く見られます。 一方、貸与型奨学金は、将来の返済を前提に在学中の学費や生活費を支える仕組みで、卒業後に毎月の返済が発生します。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金でいえば、貸与型は第一種(無利子)と第二種(有利子)に分かれます。 第一種奨学金は利息がつかない代わりに学力や家計の基準が比較的厳しく、第二種奨学金は利息はつくものの、 対象が広く設定されているのが特徴です。「給付だから絶対に安心」「貸与だから危険」という単純なものではなく、 それぞれの特徴を理解したうえで、家計や進路に合った組み合わせを考えることが大切です。

種類返済主な特徴
給付型原則不要家計・資産・学業などの基準がある
第一種必要無利子の貸与型奨学金
第二種必要利子が付く貸与型奨学金

「給付型×所得制限」の範囲

本記事で主に対象とするのは、大学・短大・専門学校への進学時に利用できる給付型奨学金です。 高校や小中学生向けにも給付型の支援制度はありますが、家計基準や目的が異なるため、 ここでは「高等教育(高校卒業後)の進学費用をどう支えるか」という視点に絞って解説していきます。

給付型奨学金には、明確な所得制限が設けられている制度もあれば、年収にかかわらず応募できる制度もあります。 「うちは年収が高いから給付型は無理」「所得制限が厳しそうだから最初からあきらめる」と決めつけてしまう前に、 どのような種類の給付型奨学金があり、自分たちの世帯がどこに当てはまりそうかを、確認していきましょう。

給付型奨学金の「所得制限」とは?親の年収がどう関係するのか

給付型奨学金は親の年収だけでは決まらない

JASSOの給付奨学金では、一般的な「年収額」だけで対象者を判定しているわけではありません。申込者本人と生計維持者の住民税情報をもとに支給額算定基準額を計算し、収入基準に該当するか確認します。

年収の目安は、世帯構成、所得の種類、各種控除などによって異なります。そのため、目安の金額を少し超えただけで、必ず対象外になるとは限りません。一方、目安を下回っていても必ず採用されるわけではありません。

よくある勘違い①「年収○○万円を1円でも超えると絶対にムリ?」

「年収○○万円以上は対象外」と思い込んでしまう方は多いですが、実際には年収の“目安”と最終的な判定は一致しないことがあります。 判定は住民税情報や課税標準額をもとに行われ、世帯人数や扶養している子どもの人数、住居形態などによって変動します。

さらに、自治体や大学独自の給付型奨学金には、国の制度とはまったく異なる家計基準を採用しているケースもあります。 「うちは対象外だろう」と早い段階で決めつけてしまうのではなく、まずは制度の募集要項を確認することが重要です。

よくある勘違い②「成績がそこまで良くないと給付型は対象外?」

給付型奨学金の中には、たしかに「成績上位者のみ」を対象とする制度も存在します。しかし、日本学生支援機構(JASSO)のように、 家計基準と「学ぶ意欲」を総合的に評価する制度もあり、必ずしも成績だけで判断されるわけではありません。

特に近年では、経済的な理由で学びを諦めないよう、レポート・面接・志望動機などを通じて学生の意欲を確認する制度が増えています。 成績に不安がある場合でも、諦めずに応募できる奨学金は存在します。「家計状況+意欲」が判断材料となるため、適切に準備すれば 給付型奨学金のチャンスは十分にあります。

公的な給付型奨学金(JASSO)の所得基準と年収目安

JASSO給付型奨学金の基本構造(区分と支援内容)

日本学生支援機構(JASSO)の給付奨学金では、申込者本人と生計維持者の住民税情報などをもとに、第一区分から第四区分までの支援区分を判定します。ただし、第四区分は収入基準を満たす全員が対象になるわけではなく、多子世帯や私立の理工農系など、所定の条件に該当する必要があります。

第一区分は住民税非課税世帯、第二区分・第三区分は住民税の課税額に応じて決定され、区分に応じて受け取れる支給額が変わる仕組みです。

さらに、給付型奨学金は授業料等減免制度とセットで運用されるのが特徴です。学費の支援を「奨学金の給付」と「授業料減免」の2本柱で行うことで、 進学に必要な実質負担を大きく引き下げられるよう設計されています。

重要なのは、判定は「年収」だけでなく、住民税の課税情報をもとに行われる点です。給与所得かどうか、世帯構造、扶養人数などによって 同じ年収でも判定結果が変わる場合があるため、単純に「年収だけ見ても判断できない」点を理解しておく必要があります。

世帯構成や所得の種類で変わる「年収の目安」

JASSOが掲載している年収の上限額は、世帯構成や所得の種類によって異なります。

たとえば、2027年度進学予定者が予約採用に申し込む場合、本人、給与所得者の親1人、無収入の親1人、中学生1人の4人世帯では、年間の給与収入の上限額は、第1区分が271万円、第2区分が303万円、第3区分が378万円、第4区分が635万円とされています。

ただし、これらの金額はJASSOが設定したモデル世帯における目安です。実際には、住民税情報、各種控除、世帯構成などによって判定結果が異なります。目安を上回っていても対象となる場合や、下回っていても対象とならない場合があります。

正確な対象区分は、JASSOの「進学資金シミュレーター」で確認してください。

出典:JASSO「進学前(予約採用)の給付奨学金の家計基準」

※上記は2027年度進学予定者が予約採用に申し込む場合の目安です。制度情報は2026年8月時点のものです。

多子世帯や私立理工農系に対する支援

給付奨学金には、一定の条件を満たす多子世帯や、私立大学などの理工農系に通う学生を対象とした第4区分があります。

また、2025年度からは、多子世帯の学生について、所得制限を設けず、国が定める上限額まで授業料・入学金を減免する支援が始まっています。

ただし、多子世帯の授業料等減免と、毎月支給される給付奨学金は同じ条件ではありません。「多子世帯なら給付奨学金も所得制限なし」とは限らないため、分けて確認する必要があります。

多子世帯の判定には、扶養する子どもの人数などの条件があります。詳しくは、JASSOおよび文部科学省の最新情報を確認してください。

JASSOの給付型と貸与型をどう組み合わせるか

JASSOでは、給付型奨学金と貸与型奨学金(第一種・第二種)を併用することができます。 給付でまかなえなかった分を無利子(第一種)や利子付(第二種)で補う形で、進学に必要な費用を柔軟に確保できます。

ただし、重要なのは「借りすぎない」ことです。卒業後の返済まで見据え、月々の返済額が家計を圧迫しない範囲に収まるよう、 事前にシミュレーションしておく必要があります。JASSOが提供している返還シミュレーションツールを利用し、借りる額と返済計画を 家族でしっかり検討しておくことをおすすめします。

親の年収が関係ない/所得制限が緩い給付型奨学金の例

年収にかかわらず応募できる民間の給付型奨学金の特徴

給付型奨学金の中には、親の年収による明確な上限を設けていない「所得制限が緩いタイプ」も存在します。 代表例としてキーエンス財団の奨学金があり、経済状況は参考にされるものの、明確な年収上限はありません。 そのため、「家計基準では対象外になる」と思っていた家庭でも応募できる可能性があります。

こうした奨学金は、学業成績やレポート、小論文、人物評価などを総合的に判断して選抜するのが特徴です。 家計だけでなく「どれだけ学びたいか」「社会にどう貢献したいか」といった意欲が重視されるため、 成績や活動実績をしっかりまとめておくことが重要です。

また、学費免除制度や大学の特待生制度と混同されやすいですが、民間財団の給付型奨学金は独立した支援制度です。 貸与型奨学金や授業料減免制度と併用できるケースもありますが、団体ごとに併用可否が異なるため、 必ず応募前に募集要項を確認することが欠かせません。

給付奨学金には家計基準のほかに学業基準などもあります。成績や学業要件については、「給付型奨学金の成績基準」で詳しく解説しています。

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収入基準だけでなく資産基準も確認する

JASSOの給付奨学金を受けるには、収入基準と資産基準の両方を満たす必要があります。

2027年度進学予定者の予約採用では、申込日時点における申込者本人と生計維持者の資産額の合計が5,000万円未満であることが必要です。資産には、現金、預貯金、株式、投資信託、NISAで保有する金融資産などが含まれます。

一方、土地・建物などの不動産や、満期・解約前の学資保険などは対象外です。住宅ローンなどの負債を資産額から差し引くことはできません。

ステップ1|世帯の「年収」ではなく「課税情報」を確認する

給付型奨学金の判定で重要なのは、「年収額」そのものではなく、住民税の課税情報です。 そのため、まずは源泉徴収票・確定申告書・住民税決定通知書を用意し、どの項目が審査に使われるのかを確認しましょう。

  • 源泉徴収票:支払金額(年収)・所得控除後の所得額
  • 確定申告書:課税標準額や控除額
  • 住民税決定通知書:非課税かどうか、課税額はいくらか

給与所得者と自営業では記載項目や計算方法が異なるため、同じ年収でも課税額が大きく変わるケースがあります。 そのため、単純に「うちは年収○○万円だから対象外」とは判断できません。

また、ネット上にあるシミュレーションはあくまで「参考値」であり、最終判定とは異なることがあります。 正確な判定を知りたい場合は、必ず公式情報を基準に確認する姿勢が大切です。

ステップ2|JASSOの区分に当てはめてみる

次に、JASSOの進学資金シミュレーターを使い、第1区分から第4区分までのどこに該当する可能性があるか確認します。 この区分は、住民税非課税世帯を中心に、課税額に応じて支援内容が大きく変わる仕組みになっています。

ただし、年収の目安は世帯人数や働き方によって変動するため、「微妙なライン」にある家庭は早めに相談することが重要です。 高校や大学の奨学金担当窓口、もしくは進学費用に詳しい専門家であれば、具体的な判定方法を教えてくれます。

また、支給額は子どもの進学先によっても大きく異なります。

  • 国公立か私立か
  • 文系か理工農系か
  • 自宅通学か自宅外通学か

これらの条件で支援額が変わるため、「どれくらい給付される可能性があるか」を早い段階で把握しておくと安心です。

まとめ|給付型奨学金の所得制限を正しく理解し、最適な進学費用計画を立てよう

給付型奨学金は「親の年収」や「家計基準」をもとに支援の優先順位を決める制度であり、正しく理解すれば多くの家庭にチャンスがあります。JASSOのように住民税情報を基準とする制度もあれば、民間財団のように所得制限が緩かったり、生育環境や学習意欲を重視する奨学金も存在します。「年収が高いから無理」「成績がそこまで高くないから対象外」という思い込みで可能性を狭めないことが大切です。

また、給付型だけでは進学費用のすべてを賄えないケースも多いため、貸与型奨学金や教育ローン、大学独自の学費減免、貯蓄などを組み合わせた総合的な費用設計が必要です。学費と生活費の「全体像を見える化」し、将来の返済負担も見据えた現実的なプランを作ることで、進学後の家計への影響を最小限に抑えられます。

奨学金制度は複雑で、家庭ごとに最適解が異なります。迷ったときは学校や奨学金窓口、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談し、第三者の視点を取り入れることが、後悔のない進学を実現する最短ルートです。正しい情報と準備が、子どもの学びの機会を最大限に広げる力になります。

貸与型奨学金を利用していて将来の返済に不安を感じている方は、「奨学金バンク」へお気軽にご相談ください。奨学金返還支援(代理返還)制度を導入している企業の紹介や、返済負担を軽減できる就職・転職のサポートを行っています。奨学金返済の負担を減らしながら、自分らしいキャリアを実現したい方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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