文部科学省は、公立学校教員の採用試験を来年から5月11日を目安に始めるよう、各地の教育委員会に要請しました。これは、従来より1カ月早い6月実施を求めるもので、教員採用試験の実施時期を前倒しする措置です。
従来、教員採用試験は多くの自治体で7月に実施されてきましたが、最近では倍率の低下が見られます。また、民間企業の採用活動が早期化している中、昨年から文部科学省は、2024年の試験について6月16日を目安に始めるよう要請しています。そして、今年の試験では、多くの教育委員会が同日かその前に試験を行うこととなりました。
今回のさらなる前倒しは、他の公務員試験が6月に集中していることを考慮しています。そのため、5月に試験を前倒しすることで、他の公務員試験の志願者にも、先にある教員採用試験を受験してもらうことを促す狙いがあります。
この変更は、公立学校の教員不足や質の担保、採用過程の効率化を図るための取り組みの一環として位置付けられています。また、教員採用試験の実施時期を前倒しすることで、教員志望者の進路選択や準備期間にも変化が生じることが予想されます。