優秀な人材を確保するため、学生時代に利用した奨学金を企業が代わりに返還する取り組みが、県内でも広がり始めています。彦根市に本社を置くエレベーター大手のフジテックも、働きやすい職場づくりを進める一環として、奨学金利用者に対して月に最大2万円を支援する制度を5月に導入しました。
フジテックは、国内に3千人余りの従業員を抱え、大学や専門学校を卒業した正社員の奨学金を会社が最長10年間にわたって支払う仕組みを設けました。この制度は、社員の経済的および心理的負担を軽減し、人材の確保や定着を図ることを目的としています。
奨学金返済に関する支援は、特に若い社員にとって大きな魅力となり、企業への信頼感やロイヤルティを高める要因となります。
奨学金返済支援制度は、企業が優秀な人材を引きつけ、維持するための有力な手段として、今後さらに普及することが期待されます。このような取り組みは、若い世代の経済的負担を軽減し、安心して働ける環境を提供することで、社会全体の活力向上にも寄与するでしょう。