若手社員向けに大学などの奨学金返済を肩代わりする奨学金返還制度を活用する企業が急増しています。5月末までにこの制度を導入した企業は2000社を超え、前年同月比で2倍以上に膨れ上がりました。この制度を通じて、企業は数年間にわたって若手人材を支援し、若年層の人手不足解消と人材の定着を狙っています。
企業の「奨学金返還支援(代理返還)制度」は、2021年4月から日本学生支援機構(JASSO)が実施しています。この制度により、企業が従業員の奨学金返済を代理で行うことで、若手社員の経済的負担を軽減し、長期的なキャリア形成を支援することができます。特に、新卒採用時に奨学金の返済を理由に高額な初任給を求める学生が増えている現状では、この制度は企業にとっても有効な人材確保の手段となっています。