愛媛大学の公式ホームページに、日本学生支援機構の第一種奨学金を利用している学生向けの案内が掲載されていました。
内容は、一定の条件を満たした場合、授業料の後払い分について返還免除が受けられるというものです。
この告知を見て改めて感じたのは、奨学金を利用している人が必ずしも生活に困っている人ばかりではないという点です。
奨学金というと、経済的に厳しい状況を補うための制度というイメージが強いかもしれません。
しかし実際には、非常に優秀な学生が学業に集中するために貸与型の奨学金を利用し、その成果によって返還が免除されるケースもあります。
給付型だけでなく、貸与型を活用しながら努力し、結果として返済不要になる人も少なくありません。
奨学金は、マイナスをゼロに戻すための支援だけではなく、頑張っている人を後押しする制度でもあります。
将来に向けて学びや挑戦を選択した人たちが、その努力を正当に評価される仕組みでもあるのです。
こうした視点を踏まえると、奨学金を利用している人を一つの特徴として捉え、採用や育成の観点で評価する企業が増えても良いのではないかと感じます。
奨学金を借りているという事実の裏側には、目標に向かって努力してきた姿勢や継続力が隠れている場合も多いからです。
奨学金は決してネガティブなラベルではありません。
多様な背景と可能性を持つ人たちを支える制度であることを、これからも正しく伝えていきたいと思います。