今回はアメリカの奨学金に関するニュースを取り上げます。
AIを悪用したいわゆる幽霊学生詐欺が全米で拡大しており、奨学金や学生ローンを含む被害総額が数億ドル規模に達していると報じられています。
このニュースは、ロサンゼルス を拠点とした報道をきっかけに明らかになったものです。捜査当局によると、詐欺グループは人工知能を使い、盗み取った個人情報をもとに大量の奨学金申請や学生ローン申請を自動で行っていました。いわゆる幽霊学生を作り出し、奨学金を不正に受け取るという手口です。
被害に遭った人の中には、自分では奨学金やローンを申し込んだ覚えがないにもかかわらず、申請が通ってしまい、後から問題が発覚するケースもあるとされています。AIを使うことで申請作業が一気に行われ、不正が見抜かれにくくなっている点が、今回の事件の大きな特徴です。
このニュースを見て強く感じたのは、AIを使った犯罪の手口が急速に広がっているという点です。加えて、奨学金という制度自体が非常に規模の大きな市場でありながら、日常的に意識されにくい存在であることも、狙われやすさにつながっているのではないかと思います。
奨学金は多くの学生や家庭にとって重要な制度ですが、その規模の大きさに対して、社会的な注目や議論が十分とは言えない面があります。だからこそ、不正や犯罪の対象になりやすいという側面も見えてきます。今回の幽霊学生詐欺は、奨学金が抱える構造的な課題を浮き彫りにしているとも言えるでしょう。
アメリカの事例ではありますが、AIの進化や個人情報の扱いという点では、日本にとっても他人事ではありません。奨学金を巡る課題を、より大きな社会問題として捉えていく必要性を感じさせるニュースだと思い、今回取り上げました。