日本では、学費に関わる支援制度の多くが「奨学金」という言葉でまとめられています。しかし、この表現には少し曖昧さがあると感じています。
例えば、日本学生支援機構が扱っている奨学金。これは代表的な制度の一つですが、実際には返済が必要な貸与型と、返済不要の給付型の両方が存在します。また、金融機関が提供する教育ローンのような商品も、広い意味では奨学金と混同されることがあります。
日本では、金融機関が貸し出すものは学生ローンと呼ばれることが多い一方、金融機関以外の団体が貸すものは奨学金と呼ばれる傾向があります。しかし、返済義務があるかどうかという本質的な違いが、言葉の中では見えにくくなっています。
一方、アメリカでは明確に言葉が分かれています。返済不要の給付型はスカラシップ、返済が必要なものはスチューデントローンと呼ばれています。言葉が違うことで、制度の性質も直感的に理解しやすくなっています。
日本では、これらがすべて奨学金という一つの言葉にまとめられているため、支援なのか借金なのかが曖昧になりがちです。その結果、十分に理解しないまま利用してしまうケースも少なくありません。
奨学金を利用すること自体が悪いわけではありません。しかし、それが返済不要の支援なのか、将来にわたって返済が必要なローンなのかを正しく理解することはとても重要です。
奨学金という言葉の裏側にある仕組みを整理することが、自分の進路や将来設計を考える第一歩になります。スカラシップとスチューデントローン。この違いを意識するだけでも、見え方は大きく変わるはずです。