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奨学金返済の月いくらかかる?総返済額や注意点をわかりやすく解説

大学や専門学校への進学を控え、奨学金の利用を検討している学生の方は多いでしょう。
奨学金は原則として返済する必要があるため、将来的な返済額が月いくらになるのか、不安を抱えている方もいるはずです。
この記事では、さまざまな視点から奨学金の返済額が月いくらになるのかを解説し、繰り上げ返済の注意点などもご紹介します。

奨学金返済の月額はいくら?基本的な計算方法を解説

奨学金は原則として返還する義務があるため、返済額が月いくらになるのか気になるところでしょう。
まずは奨学金の返済額が月いくらになるのか、基本的な計算方法を解説します。

月額返済額の計算に必要な要素とは?

奨学金の月額返済額を計算する場合に必要な要素は次の通りです。

<月額返済額の計算に必要な要素>
・借入金額
・返済期間
・金利
・返還方式

借入金額は、在学期間中に借り入れた奨学金の総額です。
金利には無利子と有利子があり、有利子の場合は借入金額に利息が発生します。
また、日本学生支援機構(JASSO)の返還方式には「定額返還方式」と「所得連動返還方式」があります。
定額返還方式は一般的なローン方式で、その他ほかの要素から支払額を決める方法です。
一方の所得連動返還方式は、前年の所得に応じて返済額が調整されます。

第一種奨学金と第二種奨学金の返済額の違い

日本学生支援機構(JASSO)では、第一種奨学金と第二種奨学金のいずれかを選択できます。
第一種奨学金の場合、無利子で借入できるため、返済額は借入金額と返済期間から計算できます。
一方の第二種奨学金は有利子のため、利息を含めた返済額を計算しなければなりません。
そのため、第一種奨学金と比較して、第二種奨学金の返済総額は上がります。

奨学金返済額の計算例をわかりやすく紹介

先述した第一種奨学金と第二種奨学金に分けて、奨学金返済額の計算例をご紹介します。
まず第一種奨学金は無利子のため、「総借入額÷総返済回数」で月いくらの支払いが必要になるのかを判断することが可能です。
仮に総借入額が240万円で、14年間にわたって返済する場合、計算式は「240万円÷168回」となり、月々の返済額は約14,286円です。
次に第二種奨学金は有利子のため、前提条件を決める必要があります。
ここから、以下の前提条件でシミュレーションしましょう。

<前提条件>
・総借入額:240万円
・返済期間:20年間(計240ヶ月)
・金利:年0.5%

この場合、金利は約115,200円となり、総借入額は利息を含めて約2,515,200円です。
この金額を240ヶ月で割り、返済額が月いくらになるのかを計算すると、約10,480円になりました。

奨学金返済の総額はどれくらい?金利や期間が影響するポイント

奨学金返済の総額は、金利発生の有無によって異なります。
金利が発生する場合、返済期間も返済総額に大きな影響を与えるため注意しましょう。
ここでは、第一種・第二種奨学金の総返済額もシミュレーションして比較します。

総返済額に影響する金利の仕組みとは?

そもそも金利とは、奨学金を借りる際に発生する利息のことです。
金融機関は利息を得ることにより事業を行っています。
金利が高ければ高いほど返済総額も高くなります。
たとえば、100万円を借りてすぐに返済する場合、金利が1%なら総返済額は101万円です。
しかし、金利が5%に上がると、総返済額は105万円に増えてしまいます。
さらに、金利には「固定金利」と「変動金利」があります。
固定金利は、借入時に設定された金利が完済まで続く金利の種類です。
一方の変動金利は、日本銀行の政策金利などに基づいて定期的に金利が見直され、返済途中に金利が上がったり、下がったりする可能性があります。

返済期間が総額に与える影響

金利が発生する場合、返済期間が奨学金の返済総額に影響を与えます。
利息は「現時点で残っている元金」に対して発生するためです。
返済期間が長いと、月々の返済額が下がりますが、その分だけ元金が減るペースも遅くなります。
元金が大きければ、それにかかる利息も大きくなるため、返済総額が増加するのです。

第一種と第二種奨学金の総返済額を比較

仮に300万円を年利0.5%、返済期間20年で借り入れたとしましょう。
この場合の総返済額を、第一種奨学金と第二種奨学金で比較してみます。

【第一種と第二種奨学金の総返済額を比較】
第一種奨学金:300万円
第二種奨学金:約315万円

第一種奨学金には金利がかからないため、総返済額は借入額と同じ300万円です。
一方の第二種奨学金には利息が発生します。
上記の前提条件で計算した場合、利息総額は約15万円となり、総返済額は315万円に上がります。

奨学金返済で月額を抑えるための方法

奨学金返済額が月いくらになるのかは、金利の有無や利率、返済期間によって異なります。
第二種奨学金で300万円を借りた場合は、総返済額が約315万円になるため、返済期間を10年間に設定する場合、月々の返済額は約25,627円です。
10年間にわたってこの金額を支払い続けることが負担になる方は多いでしょう。
ここでは、奨学金返済で月額を抑える方法をご紹介します。

返済期間を延長するメリットとデメリット

日本学生支援機構(JASSO)の「減額返還制度」を利用できる場合は、奨学金の返済期間を延長できます。
この場合、月々の返済額を減らせるため、返済負担を軽減できることがメリットです。
ただし、先述したように、返済期間が延びる分だけ利息が増えて返済総額が増えます。
メリットデメリットの双方を確認したうえで、偏差期間を延長するかどうかを検討しましょう。

分割返済の仕組みを活用する方法

分割返済とは、奨学金の借入額を複数回に分けて返済する方法です。
第一種奨学金・第二種奨学金を含むほとんどの奨学金は、分割返済を用いて支払いを行います。
分割返済の返済回数と減らすと利息を圧縮できるため、総返済額を減らすことが可能です。
これは、先述した「返済期間の延長」とは正反対の対策であり、総返済額が減る代わりに、月々の返済額が増えることには注意しなければなりません。

支出の見直しで返済額を確保するコツ

奨学金の返済額を変えたくない場合や返済期間を短縮する場合は、その他の支出を見直して返済額を確保しましょう。
支出は「固定費」と「変動費」に分類できます。

<主な固定費と変動費の内訳>
・固定費…奨学金、家賃、通信費、保険料など月々決まった金額の支出
・変動費…食費、交際費、娯楽費、交通費など月によって金額が変わる支出

大幅な節約を目指す場合は、固定費を見直しましょう。
家賃が安い賃貸物件に引っ越したり、格安SIMに乗り換えて通信費を節約したりすると、毎月の支出を大幅に削減できます。
ライフスタイルを変化させることにより、変動費の見直しも可能です。
「外食を控えて自炊を増やす」「近距離の移動には徒歩や自転車を使う」といった対策を講じると、支出を減らせるでしょう。

奨学金返済を計画する際に知っておきたい注意点

奨学金の返済に関する注意点として、あらかじめ知っておくと良いことが2つあります。
無理のない返済計画を立てるポイントをあわせて見てみましょう。

返済が滞るとどうなる?ペナルティを解説

奨学金の返済が滞ると、まず債権者から電話や郵送で督促が届き、返済額に対して延滞金などのペナルティが追加されます。
督促を無視して2ヶ月〜3ヶ月にわたって滞納が続くと、契約違反とみなされて残債が一括請求されたり、連帯保証人・保証人に残債が請求されたりするため注意が必要です。
この頃には、個人信用情報機関に金融事故として登録されるため、一定期間にわたり住宅ローンや自動車ローンの審査が不利になったり、クレジットカードの新規発行や更新が難しくなったりします。
最終的には法的措置に移行し、給与などの財産が差し押さえられる可能性もあります。

金利の変動が返済額に与えるリスク

変動金利型の奨学金を借り入れる場合、将来的に金利が変動する可能性があることが注意点です。
金利が上昇すると返済額が増え、金利が下落すると返済額が下がります。
金利上昇に伴い、奨学金の返済が滞るリスクがあるため、金利の選び方にも注意を払いましょう。

無理のない返済計画を立てるためのポイント

将来にわたり奨学金を無理なく返済するためには、まず奨学金の全体像を正確に把握しましょう。
借入総額に加えて、金利のタイプや利息、金利上限などを確認し、月いくら返済することになるのかシミュレーションします。
無理なく返済できる奨学金の上限の目安は、手取りの10%〜15%です。
卒業後の手取りを毎月20万円と想定した場合、奨学金の返済にかけられる金額の目安が月いくらかシミュレーションすると、約2万円〜3万円になります。

繰り上げ返済で総返済額を減らす方法

奨学金の総返済額を減らす方法の一つが「繰り上げ返済」です。
繰り上げ返済とは、あらかじめ決められた返済額に加えて、月いくらかの返済額を追加して返済する方法を指します。
ただし、繰り上げ返済には、メリットだけでなくデメリットもあるため注意しなければなりません。
ここでは、繰り上げ返済のメリットや注意点に加えて、繰り上げ返済を効率的に行う方法も解説します。

繰り上げ返済のメリットとは?

繰り上げ返済のメリットは次の通りです。

<繰り上げ返済のメリット>
・元金の返済比率が上がるため、利息の総額を減らせる
・返済期間を短縮できる
・不安やストレスを軽減できる

利息は元金の残高に応じて発生します。
繰り上げ返済を行い、通常よりも多く元金を返済すると、その分だけ利息が減るため、返済総額や月々の返済額を減らせるのです。
また、「奨学金の滞納が発生したらどうしよう」といった、奨学金に関する不安やストレスも軽減できます。

繰り上げ返済を検討する際の注意点

繰り上げ返済を検討する際の注意点は次の通りです。

<繰り上げ返済を検討する際の注意点>
・第一種奨学金のように金利が発生しない場合はメリットを得られない
・預貯金が減り、緊急的な出費に対応できない場合がある
・奨学金以上に高金利な借入がある場合は返済の優先順位に注意が必要

繰り上げ返済で預貯金の大半を使い果たすと、緊急的な出費に対応しにくくなります。
病気により休職したり、倒産が原因で失職したりすると、現金が底をついて生活がままならなくなるかもしれません。
3ヶ月〜6ヶ月分程度の生活費を緊急予備資金として確保したうえで、繰り上げ返済を行いましょう。

繰り上げ返済を効率的に行う方法

最も効率良く繰り上げ返済を行う方法は、借入を行った初期段階で繰り上げ返済することです。
利息は元金に対してかかるため、元金の残高が多い返済開始直後ほど金利が高い状態になります。
そのため、できるだけ早い段階で繰り上げ返済を行うと、総返済額を抑えやすくなるのです。

奨学金返済負担を軽減する支援制度や相談窓口

奨学金の返済負担が大きく、支払いに困った時は、いくつかの支援制度を活用できます。
また、最適な返済方法がわからなくなった場合は、相談窓口に問い合わせることにより、アドバイスを受けることが可能です。
ここでは、支援制度や相談窓口の内容、そして返済条件を見直す方法を解説します。

奨学金返済支援制度の活用方法

日本学生支援機構(JASSO)では、下記の奨学金返済支援制度を提供しています。

【返済支援制度の例】
返還期限猶予制度:病気や経済困難などの理由で活用でき、返済期限に猶予が与えられる
減額返還制度:一定の条件を満たす場合、月々の返済額が3分の1に減額される
返還免除制度:死亡や障がいにより労働できなくなった場合、奨学金の全額が免除される

なんらかの事情により奨学金の返済が困難になった場合は、上記の返済支援制度を利用できるか確認しましょう。

返済が難しい場合に利用できる相談窓口

奨学金の返済が難しくなった場合、債権者が日本学生支援機構(JASSO)の場合は、下記の相談窓口でアドバイスを受けられます。

【奨学金相談センターの概要】
電話番号:0570-666-301
受付時間:9:00〜17:00(平日のみ)

先述した返済支援制度を利用したい場合も、まずは奨学金相談センターに問い合わせましょう。
JASSO以外から奨学金を借りている場合は、各債権者の担当窓口に相談しましょう。
それでも返済が困難な場合は、弁護士への相談をおすすめします。
弁護士費用を支払えない場合は、法テラスを利用すると、無料で法律相談をしたり、費用の立て替えを依頼したりすることが可能です。

返済条件を見直すための方法

奨学金の返済条件を見直すための方法を整理します。

<返済条件を見直すための方法>
・繰り上げ返済を行う
・返済期間を延長する
・日本学生支援機構(JASSO)の支援制度を利用する
・企業の奨学金肩代わり制度を活用する
・弁護士に相談し、任意整理や自己破産を検討する

弁護士への相談は最終手段と考えましょう。

奨学金返済をスムーズに進めるための計画術

奨学金の返済をスムーズに進めるためには、計画的な対応が不可欠です。
返済スケジュールを作成する方法や家計管理と奨学金返済を両立させる方法などを解説します。

返済スケジュールを作成する方法

返済スケジュールを作成するまでの流れをご紹介します。

<返済スケジュールを作成する方法>
・ステップ1:奨学金の返済状況を確認し、整理する
・ステップ2:卒業後の収入と支出を計算する
・ステップ3:シミュレーションツールを活用しながら月いくら返済するのかを確認する
・ステップ4:具体的な返済計画を立てる

繰り上げ返済の目標を設定すると、効率的な返済が可能になるでしょう。

家計管理と奨学金返済の両立方法

家計管理と奨学金返済を両立させるためには、まず収入と支出を把握することが重要です。
繰り上げ返済を利用しない場合、奨学金返済額が月いくらになるのかは予測できます。
奨学金の返済を最優先にする場合、収入から支出を差し引き、残ったお金をその他の固定費・変動費に割り振りましょう。

返済完了後の生活設計を考える重要性

奨学金を完済すると、それまでに支払い続けてきた金額が浮きます。
余剰資金を無駄にしないために、返済完了後の生活設計をあらかじめ考えておきましょう。
高金利の借入がある場合、この返済に充てると利息負担が減り、借金から解放されやすくなります。
将来に備えて、余剰資金を貯蓄や投資に回すのも良いでしょう。
スキルアップを目的として、自己投資にお金をかけるのもおすすめです。

まとめ

奨学金の返済額が月いくらになるのかは、奨学金の利用状況によって異なるため、一概には言えません。
奨学金を滞納すると、延滞金の加算や個人信用情報への登録といったペナルティを受けるため注意しましょう。
奨学金返済にかかる費用を減らす方法は、支援制度の活用や繰り上げ返済、返済期間の延長などさまざまです。
メリットとデメリットを確認し、自分に合った方法を選びましょう。

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