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奨学金返済の手続き方法まとめ|返済開始時・結婚後の変更・忘れた場合の対応・期限まで解説

奨学金は多くの学生にとって頼りになる制度です。
しかし、給付型奨学金以外は返済の義務を伴う奨学金のため、無事に完済できるのか不安な方も多いでしょう。
奨学金返済にあたっては、返済開始時の準備や結婚後の変更、返済を忘れた場合の対応など、知っておくべきことが多いです。
この記事では、それぞれのポイントについて詳しく解説し、奨学金返済の手続きに関する情報を網羅的にお伝えします。

奨学金返済の基本手続きとは?

奨学金返済は、大学などを卒業した6ヶ月後から始まり、最長で20年以上にわたって続きます。
奨学金返済を無理なく続けるためには、計画的な管理が必要となるため、まずは「いつから奨学金返済がはじまるのか」「どのような手続きで返済を行うのか」といった基本から確認していきましょう。

返済開始時の通知と準備

日本学生支援機構(JASSO)が提供する貸与型奨学金(第一種奨学金または第二種奨学金)の場合、奨学金返済は大学卒業の6ヶ月後からはじまります。
たとえば、3月に大学を卒業する場合、初回の奨学金返済は同年10月です。
なお、大学院生や休学を経験した学生は、個々の状況に応じて奨学金返済開始時期が調整されます。
具体的にいつから奨学金返済が開始されるのかについては、返済開始3ヶ月前にJASSOから届く「返還確認票」を見て確認しましょう。
この書類には、返済総額や月々の返済額、返済期間、振込口座の登録方法が記載されています。
返済開始予定月の3ヶ月前になっても書類が届かない場合は、スカラネット・パーソナルにアクセスして確認しましょう。

返済手続きの基本フロー

奨学金返済は、原則として毎月27日の口座振替で行われます。
返還確認票に同封されている「口座振替依頼書」を、口座引き落としを利用したい金融機関に提出して、振替口座を登録しましょう。
ゆうちょ銀行をはじめ、国内の主要銀行や信用金庫が対応します。
振替口座の登録には通常2~3週間かかるため、早めの手続きをおすすめします。
返済額や振込履歴、残高などの情報をリアルタイムで確認したい場合は、スカラネット・パーソナルにアクセスしましょう。
学生時代に利用していたユーザーIDとパスワードを使って、卒業後もそのままログインし、必要な情報を確認できます。
なお、口座振替設定を忘れると、初回の返済が滞るリスクがあるため要注意です。
返還確認票が届かない場合や口座登録が未完了の場合は、JASSO返還相談窓口(0570-666-301、平日9:00~18:00)に連絡しましょう。
スカラネット・パーソナルからも登録が可能です。

返済スケジュールと期限の確認方法

奨学金返済の期間は、借入額に応じて5年~20年です。
毎月の支払日(引き落とし日)は利用する金融機関によって異なる場合がありますが、原則として27日となるため、26日の夜までには指定した口座に返済額を入金しておきましょう。
返済期限(返済完了日)がわからない場合は、返還確認票またはスカラネット・パーソナルから確認できます。
一例として2025年10月から返済が始まり、返済期間が20年の場合は2045年10月が最終期限です。

返済手続きを忘れた・滞納してしまった場合の対処法

奨学金返済は長期間にわたって続くことが多く、残高不足などで引き落としができなかったり、経済的事情により返せなくなったりする可能性も考えられます。
返済を忘れた状態のまま放置していると、経済的・社会的リスクが生じるため、万が一の際の対処法を確認しておきましょう。
事情により、減額返還や返還猶予といった支援制度を活用でき、奨学金返済の負担を軽減できる可能性があります。

返済を忘れたらどうなる?

奨学金返済を忘れると、JASSOから督促状が送付され、返済を遅延した日から支払いを行った日までの期間に年5%の遅延損害金が上乗せされます。
仮に月々2.5万円を支払っていて、1年間滞納を続けたと仮定した場合、元本と通常の金利に上乗せして請求される遅延損害金は約1.5万円です。
また、目安として3ヶ月以上にわたり滞納を続けた場合は、信用情報機関(CICやJICC)に事故情報が記録されます。
これはいわゆる「ブラックリスト」であり、一度登録された情報は5年~7年程度削除されません。
金融機関などは融資の審査を行う際に信用情報機関に照合するため、事故情報が記録されている場合、住宅ローンの審査に通らなくなったり、クレジットカードの新規発行や更新ができなくなったりする可能性が高いです。

滞納が続いた場合のリスク

奨学金の借入時に個人保証を選択した場合、JASSOは保証人や連帯保証人に返済請求を行う場合があります。
連帯保証人は借主本人と同等の責任を負うため、奨学金残債の支払いに応じられない場合は、預貯金や不動産といった資産を差し押さえられる可能性もあるでしょう。
機関保証を利用している場合は、保証会社が奨学金を立て替えて返済し、債権は別の会社へと移行することが一般的です。
この場合、家族には影響が及びませんが、借主本人が債権回収会社から厳しい請求を受ける可能性があります。

すぐにすべきことと相談先

奨学金を返済できなかった場合や今後の安定した返済が困難な見通しになった場合は、まずJASSOの返還相談窓口に連絡しましょう。

・JASSO返還相談窓口の電話番号:0570-666-301
奨学金番号と滞納状況を伝えると、有効な対処法を教えてもらえます。

具体的には、以下のような制度を活用できる可能性があり、奨学金返済の負担を大幅に抑えられるでしょう。

・減額返還制度:返済期間を延長することにより月々の返済額を2分の1もしくは3分の1に減額できる
・返還猶予制度:失業や病気などの理由で収入が減った場合に奨学金返済を最大10年間延期できる

電話だけでなく、オンラインのスカラネット・パーソナルからも、問い合わせフォームから奨学金返済の相談を行えます。

結婚したら奨学金返済の手続きは必要?

結婚後には、名字や住所、口座などの情報が変わる場合が多いため、奨学金返済の手続きにも影響が及びます。
変更漏れにより、奨学金の滞納が発生するリスクもあるため注意しなければなりません。
ここでは、結婚後の奨学金返済に関する手続きや結婚後に注意すべき3つのことを解説します。

結婚=名字・住所・口座などが変わることに注意

結婚により名字が変わった場合、JASSOに「氏名変更届」を提出する必要があります。
発行から3ヶ月以内の戸籍謄本をアップロードまたは郵送で提出し、手続きを済ませましょう。
オンラインのスカラネット・パーソナルからも手続きが可能です。
住所変更はスカラネット・パーソナルの「住所変更」メニューから、発行から3ヶ月以内の住民票をアップロードして行います。
振替口座を変更する場合は「口座振替依頼書」を金融機関に提出しましょう。
これらの手続きが遅れると、奨学金返済の引き落としに失敗したり、督促状をはじめとするJASSOからの重要な郵送物を受け取れなくなったりする可能性があります。
結婚により名字や住所、口座が変わった場合は、1ヶ月以内にそれぞれの手続きを完了させましょう。

結婚後に注意すべき3つのこと

結婚後には、奨学金返済に関連して注意すべきことが3つあります。

・共働きなら家庭全体の収支を見直す
・世帯収入によっては減額返還制度が使えないことも
・配偶者に返済義務はないが保証人対応の有無は確認を

共働きの場合は世帯収入が増えるため、減額返還や猶予の基準を満たさない可能性が生じます。
これらの制度を活用している場合は、家計全体の収支を見直して、返済計画を再編しましょう。
特に世帯収入が400万円を超過すると、減額返還制度の適用が難しくなります。
また、配偶者に奨学金返還の義務はありませんが、保証人は引き続き返還の義務を負います。
親などに代わって保証会社に保証を依頼する「機関保証」に切り替えることも可能なため、結婚を機に実家と距離を置く場合は検討すると良いでしょう。

奨学金返済中によくあるQ&A

ここでは、奨学金返済中に発生しがちな疑問を3つピックアップし、それぞれにお答えします。
それぞれのポイントを確認し、ミスを起こさぬように注意しながら奨学金返済を続けましょう。

引っ越ししたら何をすればいい?

引っ越した後は、スカラネット・パーソナルにログインして、「住所変更」メニューから登録住所を変更しましょう。
手続きには発行から3ヶ月以内の住民票が必要です。
住民票はスカラネット・パーソナルからアップロードでき、オンラインで手続きが完結します。
変更後はJASSOからメールが届くため、内容に誤りがないか確認しましょう。

返済完了したことはどう確認する?

奨学金の返済状況は、スカラネット・パーソナルの「返還状況」メニューから確認できます。
残高に0円と表示されていれば、それが奨学金完済の証拠です。
また、JASSOから完了通知も送付されます。
なお、住宅ローン審査などでは、奨学金の「完済証明書」を提出するよう求められる場合があります。
必要な場合はJASSO返還相談窓口に電話またはメールで連絡し、完済証明書の発行を依頼しましょう。
発行手数料は無料で、申し込みから1~2週間程度で登録している住所に郵送されます。

返済計画を見直したい時は?

繰り上げ返済や返済期間の短縮、延長といった返済計画の見直しを行いたい場合は、スカラネット・パーソナルから申請できます。
返済シミュレーションも活用しながら、無理のない返済計画を立てましょう。
なお、一部の制度を利用するためには、年収制限などの条件を満たさなければなりません。
そのため、返済計画を見直したい場合は、事前にJASSOの返還相談窓口に問い合わせることをおすすめします。

奨学金返済の「期限」はいつ?守らないとどうなる?

奨学金返済の期限を正確に把握できていなければ、知らぬ間に奨学金を滞納してしまうリスクがあります。
数ヶ月単位で奨学金返済の滞納を続けた場合、いわゆる「ブラックリスト」に掲載されたり、保証人に影響を与えたりするリスクがあることは先述した通りです。
ここでは、奨学金返済の期限を確認する方法を解説し、期限を守らないとどうなるのかについても今一度お伝えします。

毎月の返済期限と返済開始のタイミング

奨学金返済の期限は、原則として毎月27日です。
初回の引き落としは27日未明に行われるため、毎月26日までに引き落とし口座の残高を確認し、奨学金返済が可能な状態かどうか調べておきましょう。
口座引き落としができなかった場合は、支払いが翌月に繰り越され、その間は遅延損害金(延滞金)が発生します。
返済開始のタイミングは、卒業時期に応じて、卒業当年の10月または4月です。
一例として2025年3月卒業の場合、初回の返済は2025年10月となります。
ただし、休学や大学院進学を経験している場合は、返済開始時期が異なる場合があるため注意しましょう。

最終返済期限の確認方法

最終返済期限は、返還確認票またはスカラネット・パーソナルの「返還状況」で確認できます。
仮に2025年10月から返済期間20年で奨学金返済を行う場合、最終返済期限は2045年9月です。
最終返済期限を変更したい場合は、繰り上げ返済や減額返還、返還猶予といった制度の利用を検討しましょう。
予定よりも早く奨学金を完済したい場合は、繰り上げ返済が有効です。
たとえば、返済期間を20年から10年に短縮すると、月々の返済額は約2倍に増えますが、利息分を減らせるため返済総額も下がります。
反対に月々の返済額を減らしたい場合は、減額返還や返還猶予といった制度の活用がおすすめです。
ただし、これらの制度は「退職に伴う収入の減少」や「病気による一時的な休職」などの条件を満たさなければ適用できません。
詳しくはJASSOの相談窓口に問い合わせましょう。

返済期限を過ぎた場合の影響

返済期限を過ぎた場合、延滞が発生した日から返済が完了するまでの期間中の延滞金が発生し、信用情報にも滞納した情報が記録される場合があります。
延滞金は年5%となり、仮に月額2.5万円の奨学金返済を行っている場合は、1年で1.5万円の延滞金を支払わなければなりません。
信用情報の記録は5年~7年ほど残る場合が多く、この期間中に住宅ローンやマイカーローンを組んだり、クレジットカードを新規発行したりすることは困難です。
ローンやクレジットカードを申し込む際は、金融機関や信販会社が申込者の信用情報を照会するため、奨学金返済が滞っていると審査が著しく不利になります。

返済手続きをミスなく進めるためのチェックリスト

奨学金返済をミスなく進めるには、計画的に返済を行うことに加えて、現状を細かく確認することが大切です。
ここでは、奨学金返済手続きをミスなく進めるためのチェックリストをご用意しました。

・毎月の返済額・返済日を把握しておく
・スカラネット・パーソナルに定期的にログイン
・引っ越し・結婚・就職・離職時はすぐにJASSOへ連絡
・滞納の前に相談!制度の活用を忘れずに

ケアレスミスによる支払いの遅延を起こさないために大切なのは、毎月の返済額と返済日を確認することです。
返済日は原則として毎月27日となり、27日未明には引き落とし処理が行われるため、前日の26日までに入金を完了させましょう。
万が一支払いの遅延が発生した場合は、スカラネット・パーソナルにおいてその旨が通知されます。
3ヶ月以上支払いが滞った場合、信用情報機関に記録される可能性が高まるため、スカラネット・パーソナルに定期的にログインして、知らぬ間に滞納が発生していないか確認しましょう。
引っ越しや結婚・離婚、就職・転職が発生した場合や奨学金返済が困難になった場合は、JASSOに連絡することが大切です。
返済額の減額や支払いの延期といった制度を活用できる可能性があり、滞納を防ぎながら返済計画を見直して、生活の立て直しを図れます。

まとめ

奨学金返済は、原則として卒業の6ヶ月後から始まります。
支払期間は借入額などにより異なりますが、最長で20年間以上です。
長期間にわたる返済をミスなく進めるためには、返済額や返済日を確認し、スカラネット・パーソナルへ定期的にログインすることが大切です。
また、奨学金返済が困難になった場合はJASSOに相談し、なんらかの支援策を利用できるか確認しましょう。

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