「大学に行ったほうが将来の収入は高くなる」
これまで、大学進学には将来のキャリアや収入につながるというイメージがありました。
一方で、大学の学費が高くなり、奨学金を利用する学生もいる中、「奨学金を借りてまで大学に進学する価値はあるのか」と考える人もいるのではないでしょうか。
PRESIDENT Onlineでは、大卒と高卒の生涯賃金の差と大学進学にかかる費用を比較し、大学進学の実際の価値について考える記事が掲載されています。
今回は、その内容をきっかけに、大学進学と奨学金について考えます。
大卒と高卒では生涯賃金に4500万円の差?
PRESIDENT Onlineの記事では、大卒と高卒の生涯賃金には約4500万円の差があることを前提として、大学進学にかかる費用などを考慮すると、大学進学にはどの程度の価値があるのかを検討しています。
大学に進学すれば、授業料などの学費が必要になります。
さらに、奨学金を利用する場合には、卒業後の返済についても考える必要があります。
そのため、単純に「大卒のほうが生涯賃金が高いから大学に行ったほうがいい」と考えるのではなく、大学進学にかかる費用や奨学金の返済まで含めて考える必要があります。
「大学に行く=得」とは一概に言えない
大卒と高卒の生涯賃金に差があるとしても、それだけで大学進学の価値を判断することはできません。
大学進学にかかる費用や、奨学金を利用した場合の返済負担なども考える必要があります。
また、生涯賃金の差は過去のデータをもとにしたものです。
これから10年後、20年後も同じ状況になるとは限りません。
行政による奨学金制度への取り組みや、社会で求められる仕事、給与水準なども変化していく可能性があります。
そのため、「大学に行くべき」「大学に行かないほうがいい」と一律に判断するのではなく、自分自身の将来を考えたうえで進学について判断することが重要です。
奨学金を借りて大学に行く価値をどう考える?
大学進学を考える際には、奨学金を「借りられるか」だけではなく、「卒業後にどのように返していくのか」まで考えることが大切です。
例えば、大学で学んだことを将来どのような仕事につなげるのか、その仕事でどの程度の収入を得ることが見込まれるのかなど、キャリア全体から考える必要があります。
大学進学は、自分自身への教育投資ともいえます。
だからこそ、大学名や学歴だけを見るのではなく、進学によってどのようなキャリアを目指すのかまで考えることが重要です。
「大学進学」をキャリア全体から考える
動画では、大学進学を考える際に「大学に行くこと」だけを目的にするのではなく、より広い意味でキャリアを考えることが重要だとしています。
例えば、「この仕事をしたいから大学に行く」「この資格を取得したいから大学に行く」という考え方だけではなく、その先にある仕事や収入、奨学金の返済まで含めて考える必要があります。
特に、大学で学ぶために奨学金を多く借りたとしても、卒業後に希望する仕事の収入だけでは返済が難しいというケースも考えられます。
「大学」「資格」「やりたい仕事」だけでなく、「その仕事で将来どのように生活していくのか」という視点も必要になります。
これからはキャリアの選択肢を広く考えることが重要に
これまでのように「大学に行くことが当たり前」という考え方だけではなく、自分のキャリアをどのように設計するのかを考えたうえで、進学するかどうかを判断することが重要になっています。
AIなどの技術が進歩すれば、今後求められる仕事や、収入を得られる仕事も変わっていく可能性があります。
そうした変化を考えると、現在の大卒・高卒の収入差だけで、将来の進路を判断するのは難しいでしょう。
大学進学そのものを否定するのではなく、「自分にとって大学進学がどのような意味を持つのか」を考えることが大切です。
奨学金は「借りる・借りない」だけで考えない
奨学金を利用するかどうかを考えるとき、「借りたほうがいい」「借りないほうがいい」と単純に決めることはできません。
家庭の経済状況、進学する大学、学びたい分野、将来目指す仕事などによっても判断は変わります。
大切なのは、奨学金を利用するのであれば、その後の返済まで含めて計画することです。
大学進学に必要な費用と、卒業後のキャリアや収入を合わせて考えることで、自分にとって適切な選択肢を検討しやすくなります。
まとめ
大卒と高卒では生涯賃金に約4500万円の差があるという話があります。
しかし、大学進学の価値を考える際には、生涯賃金の差だけでなく、大学の学費や奨学金の返済、将来のキャリアまで含めて考える必要があります。
「大学に行けば将来安泰」という単純な考え方ではなく、
- 大学で何を学ぶのか
- どのような仕事につなげたいのか
- 奨学金を利用した場合、どう返済していくのか
- その進学が自分にとってどのような教育投資になるのか
といった点を総合的に考えることが重要です。
大学進学は、自分自身への投資の一つです。
だからこそ、大学進学そのものを目的にするのではなく、その先のキャリアまで見据えて進路を考えていくことが、これからますます重要になっていくのではないでしょうか。