奨学金をこれから利用しようと考えている方にとって、気になるのが「金利」です。
日本学生支援機構(JASSO)の第二種奨学金は利息が付くため、金利の動向によっては、卒業後の返還負担にも影響します。
今回は、山陽新聞で報じられた内容をもとに、近年の奨学金の金利がどのように変化しているのか、これから奨学金を借りる方が知っておきたいポイントについて解説します。
奨学金の金利が0.369%から2.423%に
今回取り上げられた記事では、2026年に卒業する人たちの適用金利が2.423%になっていることが紹介されています。
一方、2022年3月に入学した時点で想定されていた金利は0.369%でした。
0.369%から2.423%になると、単純に比較すると6倍以上の水準です。
奨学金は借りている期間だけを見るのではなく、卒業後に長期間かけて返還していくものです。そのため、金利の変化は、将来的な返還負担を考えるうえで無視できないポイントになっています。
金利が上昇すると、奨学金の返還負担にも影響
第二種奨学金は、無利息の第一種奨学金とは異なり、利息を上乗せして返還する仕組みです。
そのため、金利が高くなれば、借りる金額や返還期間によっては、最終的な返還総額にも影響します。
今回の動画では、仮に約20年間返還するとした場合、金利の違いによって約100万円近い差が出るケースについても紹介しています。
もちろん、実際の返還額は貸与額や返還期間などによって異なります。
重要なのは、「奨学金は借りた金額だけを返せばよいわけではない」ということです。
これから奨学金を借りる人が考えておきたいこと
これまで、奨学金は比較的低い金利で利用できたことから、「借りられるのであれば、できるだけ多く借りておく」という考え方もあったかもしれません。
しかし、金利が変化している現在は、必要な金額をあらかじめ考えたうえで利用することがより重要になっています。
大学生活に必要な費用をすべて奨学金で賄うのではなく、
- 本当に必要な金額はいくらなのか
- 卒業後に無理なく返還できる金額なのか
- 奨学金以外に利用できる支援制度はないか
といった点も含めて考えることが大切です。
奨学金の「借りられる金額」ではなく「返せる金額」を考える
奨学金を利用する際には、「最大でいくら借りられるか」だけを見るのではなく、「卒業後にいくらなら無理なく返せるか」という視点を持つことが重要です。
特に、金利が上昇している状況では、借入額が大きくなるほど将来的な負担にも注意が必要です。
これから進学を予定している方や、その保護者の方は、奨学金を「借りられるお金」ではなく、「将来返す必要があるお金」として考えておくことをおすすめします。
奨学金の返還負担を軽減する方法も
奨学金の返還負担については、金利を下げることだけが対策ではありません。
例えば、企業が従業員に代わって奨学金を返還する「奨学金返還支援(代理返還)」という仕組みもあります。
企業による奨学金返還支援が広がれば、奨学金を利用した学生にとって、卒業後の返還負担を軽減する選択肢の一つになります。
奨学金を取り巻く環境が変化するなか、学生側だけでなく、企業や社会全体で返還を支援する仕組みについても考えていく必要があります。
まとめ
奨学金の金利は、以前と比べて大きく変化しています。
今回紹介したケースでは、2022年3月の想定金利0.369%に対し、2026年に卒業する人たちの適用金利は2.423%となっています。
これから奨学金を利用する方は、「借りられる金額」だけで判断するのではなく、将来の返還まで見据えて、必要な金額を考えることが大切です。
奨学金は進学の可能性を広げる重要な制度です。だからこそ、金利や返還についても理解したうえで、自分に必要な金額を検討していきましょう。