休学中に止めたJASSO(日本学生支援機構)の奨学金を復学後に再開するには、学校の奨学金窓口を通じて「復活」の手続きを行います。学校への復学届だけでは、奨学金の振込みは自動で再開しません。 復学予定が決まったら、必要書類・学内の提出期限・振込再開時期を確認しましょう。
この記事では、奨学金を休止中の方に向けて、復活の申請手順と貸与・給付それぞれの注意点を説明します。
復学後の奨学金を再開するには、学校で「復活」の手続きが必要
奨学金の「復活」とは、中断していた奨学金の受取りを再開するための手続きです。休学によって奨学金が「休止」になっている場合は、復学に合わせて学校の奨学金窓口へ申し出ます。
学籍上の復学と、奨学金の復活は別の手続きです。教務窓口などに復学届を提出したら、奨学金についても申請が必要か、担当窓口へ確認してください。
JASSOは、貸与・給付ともに、復活の手続きによって受取りが再開されることがあると案内しています。申請すれば必ず再開するとは限らないため、自分の受給状況に応じた確認が必要です。出典:JASSO「奨学金の休止・復活(休学・復学)」
「休止」からの復活と、学業による「停止」後の再開を分ける
振込みが止まっている場合は、まず学校からの通知などで、その理由を確認しましょう。
休学による「休止」と、学業不振などによる「停止」では、再開に必要な条件が異なります。また、「廃止」は奨学生の資格を失う処置であり、休止中の人と同じ手順で再開できるわけではありません。
学業による停止では、成績などの回復と学校による判断が関わります。留年や卒業延期に関する通知を受けている方は、留年による奨学金の継続条件と必要な手続きも確認してください。出典:JASSO「適格認定」
なお、退学後の再入学・復籍も、休学からの復学とは扱いが異なります。以前の奨学金を継続できるか、学校へ個別に確認しましょう。
復活の申請は、期限確認・書類提出・再開確認の順に進める
復学予定が決まったら、次の3段階で手続きを進めます。必要書類をそろえる前に学校へ連絡すると、書式や提出方法の間違いを防ぎやすくなります。
①復学予定日を伝え、必要書類と学内期限を確認する
学校の奨学金窓口に「休学中の奨学金を、復学に合わせて再開したい」と伝えましょう。その際は、次の情報を手元に整理しておくと確認が進みます。
- 奨学金の種類:第一種・第二種・給付
- 利用している奨学金の奨学生番号
- 休学・休止している期間
- 復学予定日
- 学校への復学届の提出状況
提出期限は、復学後とは限りません。 例えば、大阪大学では、復学する月の2か月前の20日を期限として案内しています。窓口閉室日の場合は翌開室日となりますが、これは同大学の運用であり、全国共通の締切ではありません。
授業が始まってから確認するのではなく、復学の予定段階で、在籍校の期限を確認してください。出典:大阪大学「異動手続きについて」
②学校指定の「休止からの復活の異動願(届)」などを提出する
復活の申請では、所定の異動願(届)などを使用します。学校の公式サイトや奨学金窓口から、自分が利用している奨学金に対応した書式を入手しましょう。
貸与と給付では、提出する書式が分かれている場合があります。両方を利用している方は、一方の書類だけで手続きが完了すると考えず、それぞれの提出物を確認してください。
提出前には、次の点を確認します。
- 復学日や復活を希望する年月を、どのように記入するか
- 署名や添付書類が必要か
- 窓口・郵送など、どの方法で提出するか
- 複数の奨学生番号がある場合、それぞれに手続きが必要か
他大学が公開している書式を自己判断で使うよりも、在籍校が指定する最新の書類を使用することが確実です。出典:大阪大学「異動手続きについて」
③復活の可否・対象月・振込予定日・終了予定年月を確認する
書類を提出した後は、不備の連絡がないかを確認し、学校に再開の見通しを尋ねましょう。
確認したいのは、「再開できるか」「何月分から受け取れるか」「実際にいつ振り込まれるか」の3点です。再開対象の月と、口座への入金月は分けて把握してください。
貸与奨学金は、復活後の貸与終了予定年月も確認します。大阪大学は、振込再開時にスカラネット・パーソナルで貸与終期を確認するよう案内しており、これまでの受給歴によっては卒業予定年月より前に終了する場合があるとしています。出典:大阪大学「異動手続きについて」
貸与・給付で異なる、復活前に確認したい条件
貸与と給付では、長期休止や再開を希望しない場合の扱いが異なります。併用している方は、それぞれについて確認しましょう。
| 確認する項目 | 貸与奨学金〈第一種・第二種〉 | 給付奨学金 |
|---|---|---|
| 復学時の基本 | 学校を通じて復活を申し出る | 学校を通じて復活を申し出る |
| 長期休止 | 一定の期間を超えると奨学生の資格を失う | 休止期間自体に制限はない |
| 再開の確認 | 休止期間やこれまでの貸与状況などを確認する | 所定の申請後、JASSOの審査等を経て判断される |
| 再開を希望しない場合 | 辞退の手続きが必要 | 採用後の辞退はできないため、停止等の扱いを学校に確認する |
出典:JASSO「奨学金の休止・復活(休学・復学)」、「2026年度給付奨学生のしおり」18ページ
貸与は長期休止による資格喪失と、再開不要時の辞退に注意する
貸与奨学金は、休止期間が連続して2年を超えると、奨学生の資格を失います。大学院の奨学生でJASSOが特に認めた場合は、3年を超える場合が該当します。
休止と停止が連続して2年を超える場合も同様です。休学を延長した方や、休学前から停止されていた方は、復学日だけで判断せず、奨学金の休止・停止期間を学校に確認してください。
また、復学しても再び借りる必要がない場合は、辞退の手続きが必要です。再開を希望しない場合も、その意思を学校窓口へ伝えましょう。出典:JASSO「奨学金の休止・復活(休学・復学)」
給付は休止期間の上限だけで、支給再開を判断しない
給付奨学金には、貸与と異なり、休止期間自体の制限はありません。ただし、これは無期限に奨学金を受け取れるという意味ではありません。
復活の異動願(届)を提出した後、JASSOの審査で復活が可能と判断されれば支給が再開されます。ほかの理由でも支給が止まっていないか、再開後の支援区分や支給予定も確認しましょう。
また、給付奨学金は採用後に辞退できません。復学後に受取りを希望しない場合は、本人都合による停止など、自分に必要な手続きを学校に確認してください。出典:JASSO「2026年度給付奨学生のしおり」18・29ページ
振込が再開しない・手続きが遅れたときは学校へ確認する
復学後に入金がなくても、すぐに「もう受け取れない」とは限りません。書類の提出状況や処理の進み具合を学校へ確認することが先です。
復学した月と、実際に入金される月は一致するとは限らない
復活が認められた場合でも、学校やJASSOでの処理によって、入金が復学した月より後になることがあります。
例えば、宇都宮大学では、復活の書類を提出した月の翌月に処理し、翌々月から振込再開と案内しています。4月復学で3月に提出した場合、5月に2か月分が振り込まれる例も示されています。
これは同大学の案内です。すべての学校で同じ日程になる、遅れた月分が必ず全額振り込まれる、という意味ではありません。自分の申請について、再開対象月と初回の入金予定を確認してください。出典:宇都宮大学「日本学生支援機構の奨学金 申込手続き・採用後の各種手続き」
締切を過ぎた場合は、次の募集時期を待たずに連絡する
学内の提出期限を過ぎた場合や、復学後に手続き忘れに気づいた場合は、速やかに学校の奨学金窓口へ連絡しましょう。休止からの復活は、新たに奨学金へ申し込む手続きとは異なるため、春・秋の募集まで待つ必要があると自己判断しないでください。
連絡するときは、復学日、書類を提出した日、学校からの連絡の有無を伝えます。未提出なら、今から提出するために必要な書類と、その場合の再開対象月を確認します。
宇都宮大学は、貸与について、復学日から3か月以上提出が遅れた場合は提出月からの再開となる旨を案内しています。遅れても復学月まで必ず遡れるとは考えず、早めに相談することが大切です。出典:宇都宮大学「日本学生支援機構の奨学金 申込手続き・採用後の各種手続き」
貸与が終了している場合は、復活とは別に在学猶予を確認する
辞退や廃止などで貸与が終了している場合は、これからの学費と、これまでに借りた奨学金の返還を分けて確認しましょう。
貸与終了後も大学等に在学する場合は、願い出によって返還を先送りする「在学猶予」を利用できることがあります。これは返還期限を猶予する制度であり、奨学金の受取りを再開する手続きではありません。
すでに返還が始まっている方についても、JASSOは在学猶予の申請を案内しています。学校の承認が必要になるため、返還中であることを担当者へ伝え、手続きの要否を確認してください。出典:JASSO「在学猶予」
まとめ|復学予定が決まったら、奨学金窓口へ再開手続きを確認する
休学中に止めた奨学金を再開するには、学籍上の復学手続きとは別に、学校を通じた「復活」の申請が必要です。
まずは奨学金の種類・奨学生番号・休止期間・復学予定日を整理し、学校窓口で必要書類と学内期限を確認しましょう。提出後は、再開の可否だけでなく、何月分から対象になるか、いつ入金されるかも確認することが大切です。
大学・財団などの独自奨学金や授業料等減免も利用している場合は、それぞれに復学時の手続きがないか、あわせて学校へ確認してください。