奨学金の進学届は、対象年度の「進学届入力下書き用紙」で記入内容を整理し、進学後にスカラネットで提出します。下書き用紙に書くだけでは、オンラインでの提出は完了しません。 採用候補者決定通知と学校の案内を確認し、学校が指定する期限までに手続きを進めましょう。出典:JASSO「採用候補者に決定された方へ」
この記事では、国内の大学・短大・専門学校の通学課程へ入学した予約採用候補者を対象に、下書き用紙の書き方から提出後の確認までを解説します。大学院・高専・通信教育・海外大学は、対象の資料を確認してください。
進学届を書く前に、必要書類と学校の期限を確認する
進学届を準備するときは、最初に「採用候補者決定通知」を確認します。自分が給付奨学金・第一種奨学金・第二種奨学金などのうち、どの採用候補者になっているかによって、必要な記入欄や書類が変わります。
下書き用紙は、進学先の学校から受け取るか、JASSOの公式サイトから対象年度のものを入手してください。学校の案内と一緒に、次のものを手元にそろえると記入を進めやすくなります。
| 準備するもの | 確認する内容 |
|---|---|
| 採用候補者決定通知 | 採用候補となった奨学金、本人用パスワードなど |
| 進学届入力下書き用紙 | 自分の入学年度・学校種に合っているか |
| 学校の手続き案内・学生証等 | 提出期限、学籍番号、学部・学科など |
| 本人名義の口座情報 | 金融機関名、支店名、口座番号、口座名義など |
| 該当者に必要な書類・情報 | 自宅外通学の証明、在留資格、保証人・連絡先に関する情報など |
必要書類は全員共通ではありません。例えば、人的保証を選ぶ人は連帯保証人・保証人に関する書類、機関保証を選ぶ人は本人以外の連絡先の情報を準備します。詳細は、自分に該当する「採用候補者のしおり」で確認しましょう。出典:JASSO「給付奨学生採用候補者のしおり」18ページ、「貸与奨学生採用候補者のしおり」20ページ
また、学校への書類提出期限と、スカラネットでの入力期限は、それぞれ確認が必要です。 学校から配布された案内や学生向けポータルを確認し、別々にメモしておきましょう。
進学届入力下書き用紙の書き方を項目別に確認する
下書き用紙は、すべての欄を一律に埋めるものではありません。採用候補となった奨学金の種類や、設問への回答に応じて、指定された欄へ進みます。
2026年度の用紙では、次のページが各項目の確認先です。ページ番号は冊子に印字された番号を示しています。
| 確認したい項目 | 下書き用紙の参照ページ |
|---|---|
| 氏名・誓約情報、学校情報、通学形態 | 6〜7ページ |
| 採用区分ごとの記入箇所の案内 | 8ページ |
| 給付・貸与の希望内容 | 9〜16ページ |
| 生計維持者・資産情報 | 17〜21ページ |
| 保証制度 | 21ページ |
| 本人等の情報、連帯保証人・保証人・連絡先 | 22〜26ページ |
| 奨学金の振込口座 | 27ページ |
出典:JASSO「2026年度入学者用 進学届入力下書き用紙」
氏名・誓約日・学校情報を記入する
氏名は、採用候補者決定通知の表記と照合して記入します。誓約日は西暦の年・月・日で記入する欄なので、生年月日などと取り違えないようにしてください。改氏名や表記の相違がある場合は、入力を始める前に学校へ申し出ましょう。
学校情報では、学籍番号、学部・学科、修業年限、卒業予定年月を学校の案内と照合します。特にキャンパス住所の欄は、本人の自宅住所と混同しないことが大切です。
分からない情報があれば、下書き段階で「学校に確認」とメモし、確認してから入力すると誤りを防げます。学校名が同じでも、通うキャンパスや課程によって記入内容は異なります。出典:JASSO「進学届入力下書き用紙」6〜7ページ、「貸与奨学生採用候補者のしおり」13ページ
本人情報・住所・通学形態を記入する
住所を記入するときは、欄の見出しと注記を先に読みましょう。本人の住所、学校のキャンパス住所、生計維持者の住所などを、まとめて同じ住所で記入しないようにします。
通学形態では、「一人暮らしだから自宅外」と即断せず、適用される要件を確認してください。
給付奨学金の自宅外月額を受けるには、生計維持者と別居して家賃が発生していることに加え、通学距離・時間などの要件に該当する必要があります。例えば通学距離は片道60キロメートル以上、通学時間は片道120分以上などが目安として示されていますが、これら以外の要件や、独立生計者等の取扱いもあります。
進学届で自宅外通学を選択することと、証明書類の提出は別の確認事項です。 給付の自宅外月額を希望する人は、賃貸借契約書等の必要書類と学校への提出期限も確認しましょう。出典:JASSO「自宅外通学の取扱いについて」
給付・貸与の希望内容と貸与月額などを確認する
採用候補者決定通知を見ながら、利用する奨学金と希望内容を確認します。貸与奨学金は、月額に加え、該当する場合には返還方式や利率の算定方法も確認してください。
予約採用時の内容から変更できる項目はありますが、すべてを自由に変更できるわけではありません。変更したい項目は、給付・貸与それぞれのしおりの「決定内容の変更」と照合しましょう。出典:JASSO「進学届の画面で変更可能な項目」
特に注意したいのが、奨学金の辞退です。進学届の提出時に辞退した奨学金は、提出後に辞退を取り消せません。 変更方法が分からないからといって、不要とする選択肢を仮に選んで送信しないでください。出典:JASSO「進学届提出時に辞退した奨学金の取扱い」
入学時特別増額貸与奨学金の採用候補者は、決定通知に記載された条件も確認します。「国の教育ローン」の手続きが必要とされている場合は、その確認を済ませてから該当欄へ進みましょう。出典:JASSO「採用候補者に決定された方へ」
生計維持者と資産情報は、該当する設問に沿って記入する
給付奨学金の採用候補者は、予約採用の申込後に生計維持者の変更があったかを確認します。変更した人のマイナンバー提出が必要になる場合もあるため、入力後に届く案内も確認してください。
一方、貸与奨学金のみの場合、生計維持者変更の手続きや、その変更に伴うマイナンバー提出は不要とされています。給付を含む場合と、貸与のみの場合を区別しましょう。出典:JASSO「予約採用申込時から生計維持者が変更になった場合」
資産欄は、本人と生計維持者それぞれについて、対象となる資産を確認して記入します。2026年度の下書き用紙では「万円」単位で、1万円未満を切り捨てて記入する形式です。円単位の金額をそのまま入力しないよう注意してください。
また、申込後に事情が変わった場合と、予約採用時の申告誤り・申告漏れは扱いが異なります。当初の申告が間違っていた場合は、進学届で直せると判断せず、学校へ申し出てください。出典:JASSO「進学届入力下書き用紙」17・20ページ
保証制度に応じて保証人・連絡先を記入する
貸与奨学金では、選択した保証制度によって記入する相手が異なります。
人的保証では、連帯保証人と保証人を選任します。依頼する相手には事前に承諾を得たうえで、氏名や住所、連絡先などを確認してください。親族であれば誰でもよいわけではないため、年齢や生計関係などの選任条件を、しおりで確認する必要があります。
機関保証では、本人以外の連絡先となる人を選びます。この人は、JASSOが本人と連絡を取れない場合に住所・電話番号等を照会できる相手で、保証の義務を負う人ではありません。
どちらの場合も、相手に確認せず、記憶だけで情報を埋めないようにしましょう。出典:JASSO「貸与奨学生採用候補者のしおり」14〜17ページ
本人名義の振込口座を確認する
奨学金の振込先は、学生本人名義の口座です。保護者名義の口座は使えません。
金融機関名・支店名・口座番号だけでなく、口座名義のフリガナも確認してください。ゆうちょ銀行の場合は、画面が求める記号・番号と手元の口座情報を照合します。
口座情報の誤りや名義の不一致は、振込が確認できない原因になります。入力する際は、通帳などの口座情報が分かるものを見ながら、一桁ずつ確認しましょう。出典:JASSO「奨学金の振込みが確認できない方へ」
予約採用時に公金受取口座の利用を希望した人も、口座を確認できない場合には、進学届で口座情報の申告が必要になることがあります。利用を希望済みでも、口座情報は準備しておきましょう。出典:JASSO「給付奨学生採用候補者のしおり」17ページ
スカラネットで進学届を入力し、提出完了を確認する
下書きと必要な確認が済んだら、学校の案内に従ってオンラインで提出します。入力に使う情報を混同しないよう、次の順に進めてください。
- 学校への必要書類提出を済ませる
採用候補者決定通知の提出用などを、学校の指定方法で提出します。学校から、識別番号であるユーザIDとパスワードを受け取ります。 - スカラネットの進学届提出へ進む
JASSOの公式案内ページからスカラネットへアクセスします。本人保管用の決定通知に記載された進学届提出用パスワードと、学校からの識別番号は別の情報です。画面が求めるものを入力してください。 - 下書きと照合しながら入力する
設問と注記を読み、自分に該当する内容を入力します。下書きに未確認の箇所が残っている場合は、確認してから進めましょう。 - 内容を点検して送信する
氏名、学校情報、奨学金の希望内容、口座情報を重点的に確認します。提出内容の一覧は、印刷やスクリーンショットなどで控えを残しておくと、問い合わせの際に役立ちます。 - 提出完了を確認する
送信操作だけで終わらせず、完了表示を確認します。後から確認するときは、再ログインして提出内容や提出状況を確認してください。最終的な採用結果は学校で確認します。出典:JASSO「進学届の提出状況を確認する方法」
入力中は、1画面に30分以上かかるとタイムアウトになるため、必要な情報をそろえてから始めましょう。画面が途中で終了した場合は、提出が済んだと思い込まず、状態を確認して手続きを再開してください。利用する端末・ブラウザも、JASSOが案内する動作環境を確認します。出典:JASSO「進学届の入力中に画面が強制終了した場合」
なお、進学届の提出後にも、貸与奨学金の返還誓約書や授業料等減免などの手続きがあります。学校からの案内は引き続き確認しましょう。出典:JASSO「貸与奨学生採用候補者のしおり」24ページ、「給付奨学生採用候補者のしおり」22ページ
入力に迷ったとき・間違えたときの確認先
下書き用紙は学校にも提出する?
学校によって取扱いが異なります。例えば、金沢大学は下書き用紙の提出を不要としていますが、京都美術工芸大学の案内では提出対象です。
「下書きだから提出しなくてよい」と判断せず、自分の学校の提出物一覧を確認してください。出典:金沢大学「採用候補者の手続き」、京都美術工芸大学「予約採用候補者の手続き案内」
送信後に間違いに気づいたらどうする?
進学先の奨学金窓口へ連絡してください。問い合わせる前に、誤った項目、入力した内容、正しい内容を整理しておくと、状況を伝えやすくなります。
訂正方法や時期は項目によって異なります。例えば学籍番号の誤りは、採用決定後に学校で訂正すると案内されています。口座情報の誤りも、学校への申出が必要です。出典:JASSO「学籍番号を誤って入力した場合」、「奨学金の振込みが確認できない方へ」
入力期限を過ぎたらどうする?
すぐに学校の奨学金窓口へ連絡し、どの期限を過ぎたのか、どこまで手続きを済ませたのかを伝えましょう。
JASSOの下書き用紙では、進学届の提出期日を過ぎると、すべての奨学金を辞退したものとして扱うと案内されています。学校への書類提出期限とオンライン入力期限を取り違えないことが重要です。
期限後に受け付けてもらえるとは限りません。自己判断で翌月まで待たず、現在の取扱いと必要な対応を学校へ確認してください。出典:JASSO「進学届入力下書き用紙」1ページ
まとめ|下書きと公式資料を照合し、学校の期限までに提出する
進学届は、自分に合った年度・学校種の下書き用紙を使い、採用候補となった奨学金に応じて記入することが基本です。送信する前に、次の点を確認しましょう。
- 学校に確認すべき項目が残っていないか
- 奨学金の希望内容や口座情報に誤りがないか
- 学校への書類提出とオンライン提出の両方を確認したか
- 送信後、提出完了を確認したか
入力に迷う欄は推測で埋めず、JASSOの採用候補者向け資料と学校の案内を確認し、不明点は進学先の奨学金窓口へ相談してください。